制御盤内の結露・水滴・湿気対策!電気部品の故障や劣化を未然に防ぐ!

作業コツ

こんにちは、技術者けんです。今回は機械や生産設備の結露や湿気対策の解説をしていきます。また途中でノウハウや方法を詰め込んでいきますのでじっくり読んでみてくださいね。

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結露や湿気による悪影響

今回は湿気や、結露対策についての記事になりますが…その前に湿気や結露がどのような悪影響があるかだけ書かせてください。悪影響については知ってるよって人は次の見出しから読んでくださいね。

制御盤内に湿気が溜まり、結露するとどのようなことが起こるか。次の3つが挙げられます。

  • 電気部品の故障・劣化
  • サビ
  • カビなどの汚れ

まず湿度が高く結露した場合には電気部品そのものの故障の恐れがあります。シーケンサーやサーボアンプ、インバーターやタッチパネルなどなど、内部に基盤を含むものは特に水分に弱いです。

例えば基盤にてわずかでも接点部分で結露して短絡してしまった場合には即故障してしまいます。その際の故障の困る事は、突然電気部品がお亡くなりになる点です。他の機械の部品と異なり段々と劣化していくことがなく突然なので急な対応が必要になってしまいます。

次の悪影響としてはサビもあります。例えば機能自体には問題がなくても、まれにサビついてる端子台を見かけることがあります。

配線の変更をしようとした際には困ることになります。軽度のサビであれば端子台のネジは回せるでしょうが、重度のサビでネジが固着してしまっていると配線の変更でさえ困難になります。また端子台がサビるほどの湿気が長期に渡るということは他の部品にも影響が出そうです。そのような制御盤は出来ればいじりたくないものです。

最後に湿気が多いということはカビが発生しやすい状況です。制御盤の扉を開けて真っ黒にこびりついているともう何も触りたくありません。メンテ性が下がるのでカビや汚れも防ぎたいです。湿気が多いとケーブルの外装が膨らんできたり、ケーブル内の銅線が腐食してボロボロになることもあります。カビで汚れて膨らんでしまっているケーブルを見つけた時には出来るだけ交換等の対応をしておきたいです。

ここまで悪影響についての話をしましたので、ようやくここから以後は湿気対策についての内容になります。ひとつひとつ確認していきましょう。

一般的な防水性能についてはコチラからどうぞ↓

ヒーターの設置

難易度 4.0

効果  3.5

まずは制御盤の中にヒーターを設置する方法があります。ヒーターの設置によって期待出来る効果は結露対策です。

冷たい飲み物入りのコップの周りに水滴が付く、それが結露です。結露はコップだけではなく制御盤でも起こります。

制御盤内にわずかでも湿った温かい空気が入れば、制御盤の中の壁面や天板部分で結露が発生することがあります。その結露した水滴がポタッとシーケンサーやサーボアンプなどに落ちたら最後故障です。

ヒーターを盤内に設置することにより、制御盤内の温度を高め結露を防ぐことが期待出来ます。

ファンの設置

難易度 4.0

効果  3.0

制御盤内にファンを設置することも効果があります。ファンの設置には2通りの意味があります。

ひとつ目は制御盤の中にファンを設置することで盤内の空気を循環させて湿度の高い空気が溜まりにくくすることが出来ます。基本的に制御盤の中には電気部品が入っているため温度が高くなります。温度が高い(結露しにくい)空気を循環させることで盤自体が温かい状況を作り結露を防ぎます。

ふたつ目は盤の側面などにファンを取り付け、制御盤内の空気を常に入れ替える方式です。この場合のファンの意味は小さめの制御盤の中に多くの機器が入っていて熱くなりすぎる場合に冷却する意味があり、空気がこもるのを防ぐことが出来ます。常に制御盤の外と空気を循環させるため、盤の外の雰囲気が比較的綺麗な場合に行います。外側の空気が湿度が高い場合や粉塵が多い場合には逆に機器の故障を招く可能性があるため見極めが重要です。

エアーの引き込み

難易度 3.0

効果  5.0

制御盤の中にエアーを引き込みちょろちょろとエアーを漏らしておくという方法もあります。

制御盤内にエアーを吹いておくと、以下の3つのメリットがあります。

  • 湿気を追い出す
  • 内圧を上げる
  • 空気を循環させる

湿気を追い出す

制御盤内にエアーを引き込むことで常に乾燥した綺麗な空気が取り込まれることになり、湿度を下げることが出来ます。

ただし、絶対条件がありエアーのフィルターを必ず使用する必要があります。フィルターがセットになっているレギュレーター等もありますので必ずフィルターを通ったエアーを引き込むことが重要です。フィルター無しの場合逆に湿度の高いエアーを制御盤内に吹いてしまう恐れがあります。

内圧を上げる

エアーを制御盤の中にわずかでも取り入れることで制御盤内の気圧を上げることが出来ます。制御盤内の圧力を外に比べ高めることで制御盤の外の空気が中に入ってくることを防げます。つまり空気中のわずかな水分や油分、埃などが侵入してくることを防げます。埃の侵入を防ぐことで内臓ファン付きのサーボアンプやインバーターなどの故障防止も期待出来ます。

ただし内圧を上げる効果を期待する場合、制御盤自体がある程度密閉されている必要があります。ダクト用の穴やキャプコン用の穴などはきっちり塞いでおく必要があります。

空気の循環

わずかでもエアーを吹くことで空気が循環することも期待出来ます。

例えばヒーターを設置している盤ではヒーターの周りだけが温かくなることを防ぎ全体的に温度を一定に保つことが出来ます。またフィルターを通ってきたエアーをずっと吹いていることで綺麗な空気で循環させることが可能です。

エアーの引き込みのデメリットとしては、制御盤の近くにエアーの経路がない場合やエアーを使用しない機械の場合に施策が面倒です。また数が多い場合、各制御盤にエアーを引き込むとわずかとは言えエアーの使用量に影響が出る可能性があります。最悪の場合シリンダの動きがゆっくりになる可能性もあり得ます。

密閉する

難易度 3.0

効果  4.0

そもそもですが…制御盤は密閉されていますか?密閉とまではいかなくても目視で確認出来るような隙間は塞ぐ必要があります。

どんなにエアーを入れても、ヒーターを取り付けても隙間だらけでは効果が薄くなります

配線が出ている部分や制御盤自体を取り付けている部分、警告灯を取り付けている箇所や制御盤の扉にスイッチが付いている場合などなど…細かいところをなくしていく地道な作業です。

微妙な隙間にはシリコンコーキング(シリコンシーラント)で塞ぐのがおすすめです。スイッチなど機器が付いている場合にはパッキンを使用するなどの対策が可能です。

除湿剤を放り込む

難易度 1.5

効果  1.5

この記事で紹介するにはあまりにも亜種ですが…何より1番手軽な施策です。

衣装ダンスやクローゼットの中に入れる除湿剤を制御盤の中に置くだけです。とても簡単ですが、効果のほどは微妙です。

実際には多少の効果はありますが、そもそも湿度が高い制御盤ではどこかに隙間があり湿気の多い空気が入り込んでいる場合がほとんどです。除湿剤の効果を湿気が上回ってくることが多いです。

例えば除湿剤をこまめに入れ替えるなどのマメな仕事が出来るのであれば一定期間の仮対応としてはオススメできます。

まとめ

ここまで5つの方法を話してきましたが、あなたの職場でも出来そうな方法は見つかりましたか?ヒーターを設置してエアーを吹く、ヒーターとファンを設置する、など組み合わせるとより効果が増しますので実際の制御盤と周りの雰囲気を考慮しながら施策してみてください。

シーケンサーやサーボアンプが故障してからでは遅いです!まずはとりあえずの仮対応として除湿剤でも入れておきましょう。

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