エアシリンダの構造!劣化故障診断!

作業コツ

こんにちは!今回はエアシリンダーの構造や劣化の確認の仕方について考えていきたいと思います。シリンダーは工場などの製造現場では特に多く使われている主役と言える部品です。今回は空気で動作するエアシリンダーについての記事です。

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シリンダの概要

シリンダーは英語ではCylinderで円筒の意味です。日本語ではカタカナで「シリンダー」と言いますが、伸ばし棒がなく「シリンダ」です。

シリンダが円筒状を意味することから、カギの付いたドアノブ等でシリンダ錠というものもあります。

今回紹介するエアシリンダの他に油圧シリンダや稀ですが水シリンダというものもあります。

シリンダの使用箇所

エアシリンダは空圧機器とも呼ばれ、様々なところで使用されています。例えば食品や薬剤工場、自動車や新幹線の組み立て工場、また部品を製造するための工場など、製造業や工場があるところには必ずシリンダ有りと言えます。

シリンダの構造

さてさてエアシリンダの構造を見ていきましょう。まずシリンダとはエアーを2方向から入れたり出したりしてピストン運動する部品です。簡単に言うと以上です。本当に上の文が全てです。

図を見て説明しましょう。

シリンダの実際に動く軸の部分をロッドピストンロッドと言います。

押し出す側の空間と排出される側の空間はゴムのパッキンで仕切られていて、ピストンパッキンと呼びます。ロッドの回りにも空気が逃げないようにゴムパッキンがあり、そちらはロッドパッキンと呼びます。

ロッドと逆側から空気を入れると空気に押されてロッドが押し出されます。その時にロッド側の空間の空気は排出されます。反対に動かしたい時はロッド側の穴から空気を入れてロッドを押し戻します

シリンダを使用するための準備

シリンダを動かすためには圧縮空気が必要です。圧縮空気を作るにはエアーコンプレッサーという機器が必要になります。

製造業の工場などには大型の物が数台あったりしますが、DIYで使いたい場合は安物であれば1万円くらいから売ってたりします。シリンダは大体、圧力0.2MPa〜0.8MPa(メガパスカル)くらいの間のエア圧で動作します。それより弱いエアー圧だと動かず、0.8を越えてくるとパッキンがもちません。

コンプレッサーの能力が足りずにエアー圧が上がらない時には増圧弁という物が存在します。特に電気的な配線もなく元のエアー圧を上げ下げ出来て、各々の機械単体でエア圧を上げることが可能です。

エアー圧を下げたい場合にはレギュレーターを使用し簡単に圧を調整することが出来ます。レギュレーターは元のエアー圧以上に上げることは出来ません。

シリンダの速度と力の調整

シリンダの速度をゆっくりさせたり速く動かしたり強さを調整したい時はエアーの圧を変える方法スピードコントローラーでエアーの流量を変える方法があります。

エアーの圧を弱めるとシリンダの速度は遅くなり、力がなくなります。万が一人が挟まれる恐れがある場合などはエアー圧を下げておいた方が安全でしょう。逆にエアー圧を上げると速度は上がり、力が強くなります。

スピードコントローラーは主にエアーの経路を絞って流量を下げて速度を調整します。吸気側と排気側がありますが、排気側の経路にスピードコントローラーを取り付ける方が速度が一定で安定した動作が出来ます。エアの圧を高くしてスピードコントローラーで排気エアーの流量を絞ることで強い力でゆっくり動かしたりする調整が可能です。

シリンダの寿命・劣化診断・故障・壊れ方

シリンダの寿命や故障について考えてみたいと思います。シリンダの故障と言えばロッドが動かなくなることですが、原因がいくつか考えられます。代表的な4つを挙げてみましたので考えてみましょう。

エア圧が足りない

シリンダが動かない時に真っ先に確認すべきポイントです。エア圧が足りない原因はレギュレーターを絞りすぎていることや、電磁弁にゴミが詰まっていることなどが考えられます。また電磁弁からシリンダまでのエアチューブが折れ曲がっていてエアの通り道がないことも考えられます。まずはシリンダに接続しているエアチューブを抜いてエアーが来ているかどうかを確認しましょう。

ピストンパッキンからのエア漏れ

ピストンパッキンが劣化や損傷すると吸気側から入ったエアーが排気側に抜けていってしまいます。吸気エアーがピストン部分を押してロッドを動かそうとするものの排気側にエアーが漏れているためにエアー圧が足りなくなります。その際シリンダが動かなかったり、動きが遅くなったりという現象になります。

ピストンパッキンの劣化の確認は2つの方法があります。まず1つ目はロッドと反対側の通気孔を手で塞ぎ(エアチューブを折り曲げて経路を塞ぐでも可能)、逆の手でロッドを押したり引いたりしてみます。パッキンが無事であれば押し引きしても元の位置に戻ります。塞いでいる側の空間が気密されていれば空気は圧縮されても膨張されても元に戻ろうとするためです。パッキンが劣化している時には押し引きするとピストンパッキンの隙間からエアーが逃げてそのまま押したり引いたりした場所で止まります

2つ目はシリンダにエアーが入った状態で逆側の排気のエアチューブを外してみることです。ピストンパッキンが問題なければ、排気側からエアーは出ません。ピストンパッキンが劣化しているとエアーの入っている空間が気密されていないため排気側に吸気のエアーが抜けてきます

ピストンパッキン劣化時にはシリンダ自体を新品に交換するか、分解してピストンパッキンの交換が必要です。

ロッドパッキンからのエア漏れ

ロッドパッキンが劣化or損傷しているとロッドの隙間からエアーが漏れてきます。その場合、ロッドが戻らなくなったり、動きが遅くなったりします。ロッドパッキンが劣化している状態でもピストンパッキンが無事であれば、ロッドを押し出す動きは出来ます。出来ますが速度の調整等は厳しいので、早めにシリンダの交換orパッキンの交換をしましょう。

ロッドパッキンの劣化を防ぐには時々オイルを差してあげると寿命が延びるでしょう。

ロッドの固着

パッキン類は問題なさそうでもシリンダの動きが遅い場合もあります。シリンダにエアーが来てない状態にして、手で動かしてみると分かります。動きが重い時にはオイルを差してみましょう。オイルを差して何度か手で動かしているうちに馴染んできて復活することもあります。

シリンダの種類・形状

今回は基本的な構造のシリンダの話と劣化診断の話をしましたが、シリンダには多くの種類が存在します。

ガイド付きのシリンダ・小さいペンシリンダ・両側にロッドが出ているシリンダ・クッション付きのシリンダ・・・etc

本当に様々なタイプがあるので用途に応じて使い分けたいですね。

まとめ

シリンダの基本的な構造が分かっていただけたでしょうか?シリンダは部品としては消耗品の部類になるので劣化診断は出来るようになるといいですね!様々なタイプのシリンダはありますが、基本は同じですので構造を知っていて損はないですね!

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