ベアリング交換の方法を詳しく解説!ベアリングの外輪が抜けない場合のコツ!

作業コツ
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こんにちは!技術者けんです。前回の記事ではベアリングとシャフトが抜けない場合の記事を書きしました。前回の記事に引き続き今回はベアリングとベアリングケースが外れない場合の対処法を紹介したいと思います。外輪だけ残ってしまった場合の対処法もご紹介します。

ベアリングケースから抜けない場合

前回の記事ではシャフトとベアリングが抜けない場合でしたが、今回はベアリングとベアリングを固定する側(ベアリングケース)が外れない場合の紹介です。

プレートやローラーからベアリングを抜くイメージ図

ベアリングの使い方としては、ベアリングをベースやローラーにハメ込んで使用するため、交換する時にはベアリング本体を外す必要があります。

どのように取り外すかにもよりますが、まずはオイルをベアリングの取り付けの隙間に挿しておきましょう。運が良ければオイルが隙間に染み込んでスッと外れるかもしれません。

ベアリング本体が抜けない場合

ベアリング本体が取り付けられている場所は基本的にプレート上か、ローラーの内部、またはベアリングケースなどです。大体は段付きになっていてベアリングをはめ込んでいます

この場合のベアリングの外し方はシンプルです。ベアリングが取り付けられている裏側から叩くのが1番オーソドックスです。

プレートから外れない場合は叩く

たとえばプレートにベアリングが入っている場合、プレートの裏側から、棒などをベアリングに当てて叩きます。プレートを叩かないように注意しましょう。

プレート裏側から適当な棒(今回は水色の棒)を当てて叩くイメージ図

出来るだけ太い棒でまっすぐに力が伝わる棒があればベストです。

油圧プレスで押し出す

プレートごと機械から取り外せる場合には油圧の力で抜く事も出来ます。ハメ合いが固い場合には油圧プレスにセットして押し出して外すことも可能です。叩く時と同じように裏側から油圧の力で押し出します

黄色の土台に乗せて水色の棒を当てて油圧で押し出すイメージ図

ローラーから外れない場合も叩く

ローラーからベアリングが抜けない場合も裏側から叩いて外します。

棒を入れてベアリングを叩くイメージ図

片側から長い棒などを入れて叩きましょう。その際ベアリングの片側ではなく順番に両側叩くように注意します。片側だけ叩き続けるとベアリングが斜めになって引っかかる(こじる)事があります

こじるともっと外れにくくなるため斜めにならないように叩く位置は変えながら叩いていきましょう。最初に叩く1発目は強く叩きすぎないように注意しましょう。1発目で思いっきり叩くとこじりやすくなります。

片側を叩きすぎてこじってしまった図
叩く場所を変えながら叩き、こじらないように注意する図

ベアリングの外輪が残った場合

ベアリングが劣化してボロボロになっている場合に交換しようとすると高確率で玉が取れて内輪と外輪が分かれてしまうことがあります。

内輪が残ってしまった場合の前回の記事はこちら↓

今回は外輪だけ残ってしまった場合の解説です。この外輪だけ残ってしまったパターンは最悪です。ベアリング交換で1番難易度が高いです。

外輪だけローラー内に取り残された断面図のイメージ

基本的にはこれから紹介する専用の工具がないと外せません。

うまい具合にマイナスドライバーでごにょごにょやったら外れる場合も稀にありますが、基本的に専用工具で外すのがベストでしょう。

そしてベアリングの外輪が残ってしまった場合に用いる工具というのがこちらです。

スライドハンマーのイメージ図

スライドハンマースライディングハンマーと呼ばれ、打撃の勢いでベアリングを引き抜く工具です。

使い方を説明しておきましょう。

スライドハンマーはベアリングの外輪の元々玉が回っている溝に爪となる部分を引っ掛けネジを締めるなどでしっかり固定します。

爪部分がしっかりベアリングの外輪に固定出来たところでスライド部分(ハンマー部分)の出番です。スライド部である金属の塊(ハンマー)をシャフトに沿って勢いよく滑らせます。滑らせた先にはシャフトの端があり、そこに勢いよく衝突させることでベアリングの外輪に外れる方向の力がかかり、外輪が抜けていきます。

スライドハンマーを使用しているイメージ

注意点としては持つ場所が悪いとスライド部に手を挟まれることがあります。皆さん指や手の皮が挟まれた事がありますよね。初心者の方が使う時には「気を付けろ」と教えてあげたいですね。上の画像では左手の小指が挟まれそうな感じがありますね…

スライドハンマーの原理が分かったところでスライドハンマーにも各種メーカーから様々な種類がラインナップされています。中にはスライディングハンマーを自作する人もいるようです。

自分がよく使うサイズのベアリングにあった工具を揃えておきたいところですね。

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外しにくいベアリングをエアーで外す裏技

最後に裏技を紹介しておきますね。あまり使える場面はないのですが…実はエアーでベアリングを外せる場合があります

実体験の話なのですが、ベアリング694ZZを使用しているローラーがあります。ベアリング694ZZはミニチュアベアリングで、外径11、内径4で小さい部類のベアリングです。

このミニチュアベアリングがそれぞれ両端に入っているローラーがあります。このベアリングが本当になかなか抜けないのです!

両端にベアリング694ZZが入っていて貫通していないローラー

内径4mmのためスライドハンマーも入らず、毎回どうにかこうにか引っかけてベアリングを外していました。そこで新たに登場した方法がエアーを突っ込むという方法です。

今回外すベアリングはそこまでハメ合いが固くなくいものの引っかけて引っ張るだけでは抜けないという微妙な条件です。

方法は単純でエアーをベアリングの中心に入れると内部の気体の圧力が高くなりベアリングがスポンと抜けます

ベアリングの中心からエアーを突っ込んでいるイメージ図

コツはエアーが漏れないように真ん中に入れることです。エアーガンでも良いですし、エアーチューブでそのまま突っ込んでも外せます。ミニチュアベアリングが珍しい取り付け方をされている時にしか使えない技ですが知っておいても損はないでしょう。

けんさん
けんさん

本当は設計が悪くない?!と言いたいところ

まとめ

ベアリングの外し方のイメージが掴めたと思います。それではベアリングのケースからの外し方をおさらいしておきましょう。

ベアリングをケースから抜く方法のまとめ
  • 叩く  叩く場所を変えながらこじらないように!
  • 油圧  外したい物が持ち運べる場合には強い!
  • スライディングハンマー  手を挟まないように注意!
  • エアー  稀に使える場面があるかも?

どの外し方でもまずはオイルを挿しておく事を忘れずにしましょう。効果は少ないですが少しでも外しやすくする努力です。

ここまでの方法と前回のシャフトとベアリングを外す内容の記事を読んでいただければほぼ全てのベアリングが外せるようになっているはずです

もう一度前回の記事を貼っておきますね↓

あとは実際にベアリング交換を実施してみて経験値を増やすのみです!

紹介した以外の方法もあると思いますので、基本を抑えた上で自己流のやり方を見つけられたら面白いですね!

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