みなさん!ネジが回らずに困った経験はありませんか?今回は回らなくなったネジを外す方法の提案です!
ネジを緩める技3つ
まずネジが回らない理由は2つです。1つはネジがなめる(なめた)、もう1つはネジが固い、です!
ネジがなめる(なめた)ということはどういうことかと言うと、工具をかける回す部分が摩耗して工具が引っかからなくなることを言います。また別の言い方ではネジがバカになったとも言います。
プラスネジでは穴が丸くなってプラスドライバーが空回りしてる状態ですね。
『適当に回したらネジがバカになるだろー!』な〜んて修理の現場で使われます。
…全国共通で「バカ」です。関西だと「アホ」になるとかではありません笑
もう一方のネジが固いとはどういうことかというと、工具をかける部分はあるものの力を入れても回らない状態です。そのまま無理やり回そうとするとネジがバカになるという結果に陥ります。なお、ネジが固くてさらになめてしまった状態は難易度めっちゃ高いです…笑
そもそもネジが締まっている状態がどういう状態かというと、図のようにボルトの山の上側とネジ穴の山の下側が密着していて押しつけ合ってる状態です。
1つ目の裏技!
ネジは密着して押しつけ合っているのでそれを引き離すためにネジを軽く叩きます。
叩くことで僅かに隙間が出来ることがあります。そのワンポイントで緩みやすさが少し違ってきます。
また、サビついてるネジではサビを衝撃で砕いたり、剥がしたりする効果もあります。
2つ目の裏技!
それはネジの周りを温めること!温めたり熱したりすることで金属は膨らみます。その効果を利用してネジの穴を膨らますイメージです。穴が広がればもちろんネジは緩みやすくなります。ネジと穴の隙間の固まったホコリや汚れを燃やし溶かす効果もあり、サビついたネジにも有効です。
温めるにはガストーチのような持ち運び出来るようなものが便利です。
ただし弱点があり、ネジの近くにゴムやプラスチックの部品があったり、配線や基盤等の電気部品がある場合には温めることは出来ません。
3つ目の裏技!
裏技ってほどではないですが、オイルを挿すのもありです。運良くネジの山の隙間に油が入って行ってくれればネジは回りやすくなります。粘度の低いサラサラのオイルが理想ですね。オイルを挿してから温めたり、叩いたりするとなお良しです!
ただし油なので燃えないように注意、火事になっても責任は負えません。笑
各々のネジが回らない場合の対処法
プラスネジが回らない場合
コツはプラスネジの場合は軸方向に押す力が7割、回す力が3割です。締める時も緩める時も7:3が大事です!
- プラスネジがなめた時ネジの元々プラスだった部分に薄いゴムを置いて回す(身近なものだと輪ゴムがお手頃)。
- ネジの頭をのこぎり等で切り込みを入れてマイナスのネジに変えてマイナスドライバーで回す。
- インパクトドライバーという工具もあります。ハンマーで柄の部分を叩くと軸方向に衝撃を与えながらわずかにドライバーが回転するという優れものです。固いネジには有効です。
六角ボルトが回らない場合
- 六角ボルトをスパナで回してなめてしまった場合、スパナのメガネ(コンビネーションレンチでいう丸い方)で回すと上手くかかって回る場合があります。
- それでもダメな時はネジの頭の部分をウォータープライヤーやパイプレンチ(通称パイレン)でガッチリ掴んで回す方法があります。
また回らないネジ用のネジザウルスという工具も最近メジャーですね!
- 強い力で回したい時の裏技として、コンビネーションスパナを2つ使う方法があります。メガネの方をボルトにかけ、スパナの方にもう一つのコンビネーションスパナのメガネの方を引っかけます。強いトルクで回すことが出来ますが工具を痛める危険があります。せっかく買った工具が変形してしまった時はメンタルが下がります…
キャップスクリューが回らない場合
- この場合はネジの頭の六角形の部分にしっかり噛み込む専用の六角レンチ等が売られています。また上記の六角ボルトでも触れましたがガッチリ掴んで回す方法も使えます。
- キャップスクリューを緩める裏技として、ネジの外側をガッチリ掴んで六角レンチもかけてどちらも一緒に回す2刀流の方法もあります。
ネジがなめることの予防
プラスネジは7:3の力で回すこと。軸方向に7割以上の力を入れて押さえつけながら回すことがなによりも大事!
六角ボルトがなめる原因はスパナの先が若干広がってしまっていることがあるため出来るだけメガネの方を使う。モンキーレンチは便利だけどなめやすいのでしっかり開き具合を整えて使用する。
キャップスクリューがなめるのは多くの場合ボールポイント側で無理矢理回す時なので増し締めの時は使用を控えること。また長年使用した六角レンチは先端の六角形の角が丸くなってくるので、新しい六角レンチに交換する(安い六角レンチは要注意!)。
ネジが固くなることの予防
山が減ったり少し変形したネジを使わない!ネジは高い部品ではないのでよく締めたり緩めたりするネジは適宜交換がオススメです。
特殊なネジなどで山が傷ついたものを使用しなきゃいけない時はダイスをかけてネジ山を修正する必要があります。反対にネジ穴が傷ついている時は再度タップをかけて穴を修正することが大事です。
振動でネジが緩む不安のない場所ではネジを締める前にオイルを挿したり、グリスを塗っておくことをオススメします。次に緩める時断然緩みやすくなります。
逆にネジが緩んで欲しくない時はネジのロック剤なんてものもありますが本当に緩みにくくなるのでご注意を!