チェーン交換の簡単な方法とチェーンカッターの使用方法 チェーン使用例も!

作業コツ
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こんにちは技術者けんです。今回はチェーンの交換の方法とオススメのチェーンカッターを紹介しておきます。工場やプラントでチェーンを目にすることがあると思います。チェーンも劣化や摩耗するので時々交換が必要になります。この記事を読んでチェーンの交換方法を学んでおきましょう。

チェーンとは?

まずチェーンとはどこに使われているのでしょう?身近なところでは自転車などがありますね。ペダルを漕いだ力をタイヤに伝えるためにチェーンがあります。

工場やプラントでも自転車と似たような感じで、モーターを回転させてその力をチェーンで他の軸に伝えることになります。

他にはチェーン自体をコンベアのように用いたり、アタッチメント付きチェーンを用いることもあります。

チェーンの交換方法

まずチェーンの交換の流れを説明します。

  1. 古いチェーンを外す
  2. 新しいチェーンを長さを揃えて切る
  3. 新しいチェーンを接続する

順番に解説していきます。

古いチェーンを外す

まず古いチェーンを外します。チェーンを外す方法は大きく分けて2種類です。一つ目はチェーンのジョイントリンクを探して外す。二つ目は後述するチェーンカッターで切る方法。稀にチェーンのテンションを大きく緩められる構造の機械もあり、テンションを緩めれば外せることもあります。

まずジョイントリンクを探して外す方法を話します。工場などで用いられているチェーンの規格ではほとんどがRSという規格で、チェーン1周の内どこかで繋いでいます。

規格はRS40SSなどの型番になり、コレは40番のステンレスのチェーンということになります。

チェーンジョイント

チェーンを繋ぐ部品としてジョイントリンクがあります。ジョイントリンクはチェーンの端と端に①リンクをひとつ入れて反対側にリンク用の②プレートを入れて、③クリップをラジペンなどで固定して使用します。外す時はクリップ部分とリンクのピン部分をラジペンなどで挟んで外し、プレートを取り外し、リンクを外します。

クリップ部分とピンの部分を挟んで外す

新しいチェーンを長さを揃えて切る

次に外したチェーンと同じリンク数になるように新しいチェーンを準備します。この時の注意点として同じ長さではなく同じリンク数になるようにする必要があります。古いチェーンは伸びているので同じ長さに新しいチェーンを切るとリンク数が異なってしまいます。必ずリンクの数を数えながら測りましょう。

同じリンク数のチェーン(上)伸びた古いチェーン、(下)新品のチェーン

同じリンク数になったら、チェーンカッターでチェーンを切ります。

基本のチェーンカッター

基本的なチェーンカッターの使い方を説明します。リンクの接続している部分をロックで固定します。ロックには穴が空いているのでそこにチェーンのピンを合わせます。

チェーンカッターの図

チェーンが挟めたらチェーンカッターのハンドルを回してピンを押し出していきます。途中固いところもありますが押し出し部の先端がまっすぐピンを押せていればピンが抜けてきます。

ハンドルを回してピンが抜けた図

ピンが抜けた後チェーンカッターを外せばチェーンが2つに分かれます。

オススメのチェーンカッター

チェーンデタッチャー

こちらのタイプはチェーンデタッチャーといい、中のピンを押し出しきる必要がなく、プレートを1枚外してチェーンを切る方法です。

まずリンク部を挟みます。その後ハンドルを回してねじ込んでいくとピンがプレートより奥に押し出されます。ここではプレートより押し込んだ時点でやめます。

次に隣のピンを押し出すことでプレートを外すことが出来ます。プレートが外せればあとはリンクを外すことが出来ます。

メリットはチェーンデタッチャーひとつで数種類のチェーンを外すことが可能な点です。大体40番以降のチェーンでは使えます。デメリットとしては25番などの小さいチェーンでは使えません。

百聞は一見にしかず。YouTubeに動画がありましたのでご興味ある方はどうぞ↓

KANAチェーンデタッチャー

新しいチェーンを接続する

交換用の新しいチェーンを長さを揃えて準備出来れば後は機械に取り付けてジョイントリンクを用いて接続すればチェーンの交換は完了です。

取り付けはピンとクリップ部をラジペンなどではめる

ここまで一度チェーンを外して交換する方法を話してきましたが、機械によっては一度外すとまたチェーンをかけるのが面倒な機械もあります。

面倒くさい機械ではリンク数が分かっていれば、古いチェーンと新しいチェーンを一度接続して古いチェーンを引っ張り出して交換する方法もあります。手が入りにくい場所があったり、面倒な機械の場合にはこの交換方法が便利です。

チェーンの劣化理由

ここまでチェーンの交換方法を説明しましたが、出来れば今使っているチェーンが長持ちしてくれれば言うことはありません。

チェーンが劣化する理由としてはチェーンのリンク間の摩耗スプロケットとの摩耗の2種類あります。

長持ちさせるコツとしてはチェーンのテンション(張り具合)を気をつけること清掃してオイルを差すことの2種類が大事です。

テンションがキツすぎると摩擦力が増えて擦れる力が増してしまいます。ずっと回り続けているチェーンなので少しでも摩擦力がない方が良いです。

逆にテンションが緩すぎる場合にも問題があります。チェーンがたるむことになるためスプロケットでスムーズに山にかかりにくくなったりして無駄な力がかかってしまう原因になります。

チェーンは使用していると伸びていくため時々点検して必要であればテンションの調整を行います。

また長持ちさせるコツとしてオイルを差すことは非常に有効です。先述の通り摩擦によって摩耗が進んでいくためオイルを差すことで摩擦力を減らすことが出来ます。さらに余裕が有ればチェーンの清掃を行うとより長持ちします。というのもチェーンが摩耗した際の鉄粉やゴミが研磨剤のような働きをしてより摩耗を早めることがあるためです。

長持ちさせる必要がある箇所などでは清掃&オイルを差すことで劣化を遅め長持ちさせることが可能です。

けんさん
けんさん

交換頻度が減るなら、エコにもなって良いですね。

チェーンの種類

最後にチェーンの種類や使い方を少しだけ紹介したいと思います。

まずチェーンのジョイント部分ではここまで接続するためのジョイントリンクが登場しましたが、オフセットリンクというものがあります。

オフセットリンクとはなんなの?というとチェーンを1コマ分だけ延長することが出来る部品になります。例えば機械によってはチェーンのテンションがわずかしか調整出来ないような構造の機械もあります。その際に少しだけ長く…とか、少しだけ短く…といった調整がしやすくなります。

オフセットリンク:リンク1山分を割りピンを用いて接続する

チェーンの種類に関しても様々な種類が存在します。

・ダブルチェーン

チェーンが2本並列になっている形状。重量物の搬送や大きなモーター&スプロケットでの駆動などに用いる。

・アタッチメント付きチェーン

チェーンの側面の形状が様々でチェーン自体で物を搬送する際などに用いる。またはネジ山付きのチェーンや穴の開いた取り付け部があり、自由にチェーンの用途をカスタマイズすることが可能。

チェーンの種類

まとめ

ここまで読んでいただいた方にはチェーンの交換方法が理解出来たかと思います。チェーンの交換自体は難しいことではないので、一度自分の手でやってみると意外と簡単です。

是非この記事を読んでチェーン交換に挑戦してみて下さい。

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