オムロンのタイマー H3YとH3YNの違いや使い方!

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こんにちは技術者けんです。今回はオムロンの小型タイマーH3YH3YNについての記事です。

オムロンの小型タイマーは通常のリレーMY2Nなどのリレーソケットにそのまま挿して使用出来るため汎用性が高く、お手軽に信号の出し方を変更したり出来ます。

それではタイマーについて見ていきましょう。

タイマーとは?

まずタイマーとはなんでしょう?タイマーは皆さんご存知の通り、時間を測る機器です。どのご家庭にもキッチンにタイマーがひとつはあるのではないでしょうか?そのキッチンタイマーのイメージが制御機器のタイマーと同じ感覚になります。

決められた時間が経つとキッチンタイマーは音を鳴らして知らせてくれます。制御機器のタイマーは決められた時間が経つと信号の出力を切り替えたりすることが出来ます

この記事のタイマーH3Yシリーズは安価な小型タイプですので、時間の表示は出来ません。決められた時間になると小さな表示灯が点くと同時に出力を出すのみになります。

時間の表示をする必要があり、出力をONしたりOFFしたりの使い方をしたい場合にはデジタルタイマーの方がオススメになります。

H3Yタイマーの使い方

H3YシリーズはONディレイタイマーになります。つまりタイマーに信号が来てから設定した時間後にONする機能です。
(OFFディレイタイマーとして使いたい場合にはb接点を用いることで容易に使用可能です。)

使用出来る電圧はAC100、200、24DC12、24、48、100などがラインナップされています。

設定出来る時間は最大値により異なります。規格は0.5s、1.0sなどの短期的なタイプから5min、10minなどの中期的なタイプがあり、最大で3hの設定が出来る長時間タイプがラインナップされています。合計で13種類の時間があるため目的に応じてタイマーの値を選んで購入する必要があります。

例えば最大値が1.0sのタイプのタイマーでは0.1〜1sまでダイヤルで設定することが可能です。

H3YとH3YNの違い

上記のH3Yシリーズはタイマーの値を調整して使用するリレーのようなタイプでした。

末尾にNのあるH3YNシリーズはタイマーの上限値を任意で変更出来て、その後タイマーの値を調整出来ます

上段がH3Yシリーズ、下段がH3YNシリーズ

使用方法はディップスイッチでの切り替えとタイマーの調整のみで、とても簡単で感覚的に操作出来ます。

また出力方法も4種類より選択出来ます。通常のタイマーと同じ動作を行えるモードと通常のタイマーと出力が反転しているモードの2種類と、フリッカー回路(ランプなどの点滅)とそのフリッカー回路の出力反転用の2種類で、計4種類のモードより選べます。

けんさん
けんさん

取説なんて無くても分っちゃう手軽さ!

シーケンサーやリレーをたくさん使用などせずに1つの機器でフリッカー回路を作れるのはラクちんで良いですね。

リレーについての記事はこちらからどうぞ↓

H3YNの便利な使い方

H3YNシリーズには2種類の時間帯のラインナップがあります。短時間のタイプ(0.1〜10分)と長時間のタイプ(0.1分〜10時間)があります。それぞれ4種類の時間のモードがあり、最大値を切り替えて好きな時間を設定することが可能です。

短時間のタイプの設定可能タイマーは以下の4つ。例H3YN-2やH3YN-4など。

  • 0.1〜1秒
  • 1〜10秒
  • 0.1〜1分
  • 1〜10分

長時間のタイプの設定可能タイマー値は以下の4つ。例H3YN-21やH3YN-41など。

  • 0.1〜1分
  • 1〜10分
  • 0.1〜1時間
  • 1〜10時間

上記のタイマーの設定範囲をディップスイッチで決定し、その後タイマー値を調整することで自由に時間を扱えます。

使用例①

H3YN-2を使用して0.6秒後にタイマーをオンさせたい場合

ディップスイッチは上から順に左左左左にします。

数値は最大値が1秒になるため、0.6の目盛りに合わせることで0.6秒後にタイマーがONする設定に出来ました。

使用例②

H3YN-2を使用して2秒ごとにタイマーをオン、オフさせたい場合

ディップスイッチは上から順に右左右右にします。

数値は最大値が10秒になるため0.2の目盛りに合わせることで2秒間隔でオンオフを繰り返す設定が出来ました。

繰り返しのON.OFFは例えば機械の停止ランプを点滅させたり、運転準備完了のランプを点滅させたりする時に便利な設定になります。

メリットとデメリット オススメはH3YN!

ここまででH3YとH3YNの違いが分かってきたと思います。

H3YNは通常のタイマー(H3Y)の上限値を変更出来ることで時間の調整が幅広く行える点がメリットです。

というのも職場などで色々な時間のタイマーH3Yを用いている場合、各種の予備を持たなければいけません。そこでH3YNは時間の上限値を変更出来るためオールマイティーな予備として最適です。

数種類のタイマーを在庫するより、H3YNシリーズを持つ方が管理もラクになりますよね。ただし電圧違いは予備として持つ必要があるかもしれません。

ともさん
ともさん

オススメはしてるけど、なにかデメリットを隠してるんじゃないの?


デメリットとしては価格がわずかに高めです。例えば同じ電圧、同じ程度の時間帯で比較すると…

  • H3Y-2 DC24V ¥3500
  • H3YN-2 DC24V ¥4000

以上のように差は数百円です。例えばH3Yシリーズを2種類以上予備として持ちたい場合にはH3YNシリーズを予備として持つ方がはるかにお得になります。

余談ですが…会社では年度末に行う棚卸しの作業で種類が少ない方が在庫個数を数える手間も省けてラクちんになりますよね。

けんさん
けんさん

在庫が増えると資産として会社が払う税金が多くなるよ!タイマーでは微々たる誤差レベルだけど、余剰在庫は少ない方が良いよね!

まとめ

今回の話ではH3YNシリーズの使い方とタイマーはH3YNがオススメということが理解出来たと思います。保守保全の目線で捉えると在庫が少なくすみ、例えばH3Yシリーズの代用としても使用出来る優れものです。

H3Yシリーズは制御盤の制作などで、同じタイマーをたくさん使いたい場合においてはオススメです。少しでも安く仕上げることが出来るため、H3YNシリーズを多用するよりも安価に制作することが可能になります。

この記事で分かったことを参考に使い分けが上手になると良いですね。是非H3YNで遊んでみて便利さに触れてみてくださいね!

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