こんにちは技術者けんです。皆さん交代勤務ってやったことありますか?今回は交代勤務ってどういう働き方なの?という疑問から、交代勤務のメリットとデメリットについて話していきたいと思います。
交代勤務ってキツいって言うけど実際のところどうなの?というのが分かると思います!
交代勤務とは
そもそも交代勤務とはどういう勤務形態なのかについて説明していきましょう。
通常のサラリーマンであれば朝の8時頃から夕方17時頃、または9時から18時頃というのが一般的なサラリーマンのイメージですね。
交代勤務とは主に工場やプラントなどにおいて早朝から深夜、もしくは24時間稼働しているような職場で勤務時間をズラしながら順番に勤務するような働き方のことを言います。
それでは交代勤務はどのような勤務時間になるのか見ていきましょう。
2交代制の交代勤務
2交代制は早朝から夜まで生産をしている工場などで行われます。
例えば1グループ目5:30〜14:30。2グループ目14:00〜23:00のような働き方です。
2つのグループが交代することで朝の5時半から夜23時まで生産するような職場です。
1グループ目と2グループ目が30分時間が被っていますが引き継ぎなどをする時間に当てられたりします。引き継ぎがない場合などもあります。
2交代制は1週間ごとに出勤時間が入れ替わり、1週間が早出の場合に翌週は遅出になります。
3交代制の交代勤務
3交代制が1番分かりやすい交代勤務でしょう。1日24時間を8時間ずつ3つのグループで交代しながら勤務するイメージです。
例えば1グループは8時から17時。2グループが16時から翌1時。3グループが午前0時から9時。食事の時間を含め9時間ほど会社にいることになります。引き継ぎや日報を記す時間で1時間ほど被っている時間がありますね。
3交代制の交代勤務では土日が休みで次の月曜日から勤務時間が入れ替わります。3週間かけて早出と夕勤と夜勤が入れ替わることになりますね。
4交代制の交代勤務
1日24時間しかないのに4交代制って何?!と思うかも知れませんが、4交代制は3交代制+土日も出勤する勤務形態です。
表を見てイメージしてもらいたいのですが、4グループで3交代制を回すイメージです。
土日も関係なく、4グループで順番に交代していき、5日間働いたら2日間休みを繰り返します。
注意点が1つあり、4交代制をしていると年間休日が少なくなることがあるため年間のどこかで調整したりする必要が出てくることがあります。
12時間交代制(4勤2休)の交代勤務
12時間ずつ働いて交代する勤務形態もあります。自動車関係の業界で多いイメージです。
12時間交代制は1日12時間働き4勤務したら2日休みという流れになります。
4勤2休が1セットなので1週間で1日ずつ休日がズレていきます。例えば月曜から4勤すると金土が休みになり、また日曜から4勤です。日曜から4勤すると次は木金が休みになります。
必ず12時間勤務するのは珍しい働き方とも言えます。
ナゼ交代勤務があるのか
さて交代勤務の種類が分かったところでナゼ交代勤務というものがあるのか確認しておきましょう。
交代勤務は基本的に工場などで製品や原料、燃料から食料品まで何かを生産している職場で実施されている働き方です。
例えば何か製品が工場で1時間に100個作れるとします。コレを朝から夕方までの勤務で8時間働くとすると800個の製品が作れます。ところが24時間工場を稼働すると2400個の製品が作れます。
交代勤務をすると会社の生産数量を増やすのにとても役立ちます。ただ会社にとっては夜勤手当てなどのデメリットもあります。
話を個人に戻すと普通は朝起きて夜寝る生活をしたいですよね?そうすると工場で1時間に300個作れるようにする必要があります。
そうすれば300個×8時間で2400個の製品を作れます。ただしこれまでに100個/1時間しか製品を作れなかった工場が3倍作ろうとすると土地・機械などが約3倍必要になります。(雑で簡単な計算ですみません…)
土地や機械、設備を増強するにはとてつもなくお金がかかります。数億〜数千億円ほど必要になることもあります。突然会社からそんなお金は出て来ません。
そのため交代勤務で24時間生産している方が会社のメリットが大きいのです。他にも機械を増やしても現在生産している製品がもし全く売れなくなってしまったら機械や設備は高いムダな買い物になってしまいます。
そのため現行の設備を長い時間使う方がお金をかけて設備や工場を増強するより理にかなっています。
もう1つ別の話に変えると生産を一度止めると準備に時間がかかる工場もあります。その最たるものが原子力発電ではないでしょうか?原子力発電は始動時などにものすごい電力や労力、時間がかかります。そのような職場を毎日止めて動かしてを繰り返すのは不可能です。
少し小さい話にしても製品を1000℃で焼かないといけない工場があるとします、毎朝20℃などの常温から1000℃まで温めるのは非常に電力や燃料がもったいないのです。それであれば1週間ずっと1000℃を維持する方が毎朝の電力や温まるまでの時間などがなくせるため無駄なことがなくなり、安定運用しやすいのです。
例え話しでしたが、本当に生産が止まらない方が総合的にラクな内容の職場や特殊な製品もあるのです。
これまで話してきたことなどから、工場などにおいては交代勤務という勤務形態があり、交代勤務がなくならない理由なのです。
メリット
さてここからはメリットやデメリットを紹介していきます。どう感じるかはあなた次第ですが、少しでも知っているだけで心に余裕が生まれます。
金銭的メリット
まず交代勤務の1番のメリットは給料が多いという点でしょう。やはり深夜手当てなどの金額は手厚いです。
深夜(22時〜翌5時)の間は基本給の1.25倍以上の給料を支払う決まりがあります。会社によっては1.27倍や1.3倍などが支払われることもあります。交代勤務をしているだけで月給が数万〜十万円ほど高くなることもあるのが納得ですね。
また待遇の良い会社であれば19〜22時や5〜7時までも多少の手当てが出る会社も存在します。逆に言えばなんの手当てもないのに交代勤務はしたくないものですね。
また22〜翌5時までの間が残業であれば更に高給になることもあります。
精神的メリット
実際の仕事の話に近いところの精神的メリットでは、交代勤務中は偉い人がいないことも多いです。
工場長(事業所長)、部長、課長…みんな人間です。偉い人が24時間会社にいる訳ではありません。社外の人との打ち合わせなどもあり、偉い人は基本的に朝から夕方まで会社にいます。つまり夜中は監視の目が薄れ仕事がやりやすくなります。サボりやすいという訳ではなく、偉い人の発言に振り回されるなんてことが起こりにくいのです。
もう一つ精神的メリットがあるとすれば通勤はめちゃくちゃラクです。
基本的に交代勤務が行われるような会社や工場は車通勤がメインです。電車は深夜に動いてないですもんね。
交代勤務では通勤ラッシュなどの渋滞に巻き込まれることがありません。田舎であれば信号は赤にならず黄色の点滅のままということもありますね。黄色の点滅は「注意して走行可」です。一時停止の必要もありません。必然的に通勤時間も短くなります。
プライベート的メリット
次に交代勤務の休日にもメリットがあります。交代勤務では平日の昼間などに仕事をしていない時間が多くなります。
休日のメリットは大きく3つあります。
1つ目は公的機関などに行きやすいことです。基本的に市役所などは平日しかやっていません。書類の提出、変更など平日が休みであることで予定が消化しやすいです。また銀行の手続きや車の免許更新なども平日休みのメリットですね。
2つ目は食事に関してもラクになりますね。例えば交代勤務で夜に会社にいる場合は安い費用で夜ご飯を食べることも出来ます。休日では平日のランチなど土日に混むような人気の店に行ったりすることも可能です。
3つ目のプライベートなメリットはどこに行っても空いていることが多いです。先ほどの食事の話もそうですが、観光地や土日に混み合うショッピングモールなどは平日に行けば混雑もなく楽しむことが出来ます。買い物、観光、趣味、何をとっても混雑がないので、人混みが苦手な人には平日が休みになる交代勤務もオススメ出来ます。
残業
交代勤務では残業時間を抑えることが可能です。何故なら交代勤務なので、自分が定時になる頃には次の勤務者がやってきます。基本的には引き継ぎをして帰ることが出来ます。
逆に残業してでも多く稼ぎたいという方には向かないかもしれませんが、会社に長時間いることなく手当てで稼ぐことが出来るためコスパを求める人には残業が多くならない交代勤務も選択肢に入れても良いでしょう。
ただしもちろん時には残業もありますし、自分の仕事を抱えている時には残業をすることもあります。
デメリット
さてここまで交代勤務のメリットについて理解が深まったと思います。それでは交代勤務のデメリットについても見ていきましょう。
身体的デメリット
交代勤務の1番のデメリットはなんといっても身体がしんどいことでしょう。この身体がしんどいことが交代勤務はキツいと言われる主な理由ではないでしょうか。
1週間単位で生活リズムがガクッと変化するため身体が追いつきません。アルバイトなどで学生時代から夜勤をやったことがある人でも交代勤務はキツいと言います。
慣れれば大丈夫!という人もいますが、一生慣れないタイプの人もいます。基本的に人間は夜に寝て明るい時間に活動するような仕組みになっています。
ここで早朝に出勤した場面の、おしゃべりな仲良い上司と私の会話を見てみましょう。
ねみーな
ねみーっすね
…。
…。
心地よい沈黙ですが、本当に普段はよく話す上司との会話が早朝ではこうなってしまいます。交代勤務に慣れないタイプの人は絶対に交代勤務はやめておきましょう。夜寝れなくなり、昼も寝れなくなり身体を壊します。
また私は朝が苦手なので、寝坊したことが何度かありました。そして寝坊しないためにネットで色々調べた結果、規則正しい生活をしましょうというのがどこでも結論として書かれていました。交代勤務している時点で規則正しい生活は不可能です。
規則正しい生活をしたい人は交代勤務には向きません。生活リズムは諦めるしかありません。
プライベート的デメリット
肉体的なこと以外にもデメリットはあります。メリットの項目でも話しましたが食事がデメリットにもなり得ます。
平日の昼などはメリットなのですが、2勤終わりなどの夜中に仕事が終わる場合には飲食店のバリエーションの少なさに悩みます。基本的に田舎で深夜に開いている店は牛丼屋やファミレスくらいでしょう。
田舎も田舎になると牛丼屋も24時間では無くなっていたりします。毎日しっかり食事をしたい人にはデメリットです。余談ですがコロナの関係もあったのか私の近所のセブンイレブンは夜23時に閉まっていました。
セブンイレブンが夜11時に閉まる!朝は6時からでした。なんか惜しい。
休日に話を移すとまずこれまでの友人とは休みが合いません。平日休みの友人は案外少ないものです。学生時代からの友人が集まって飲みに行こう!となっても参加出来る可能性が下がります。休日が合わないのは交代勤務のデメリットですね。
また恋人がいるor恋人を作ろうとする場合も大変です。休日が合わないどころか交代勤務していると連絡しあう時間すら合わない可能性もあります。そう言った意味ではプライベートを捨てて交代勤務で稼ぐと言ったストイックな生活になる恐れもあります。
ただし恋人や気になる人が平日に休みを取りやすい職種であれば最高です。平日に遊びに行ったらどこに行っても空いているため一気にメリットに変わる可能性も秘めています。
家庭を持っている人も交代勤務は生活に大きな影響を及すことは想像出来ますね。小学校に行くまでは子供も平日は自由度が高いため出かけるには適していますが、そもそも交代勤務では奥さんに迷惑をかけることが多くなります。
何十年と交代勤務を続けていくには一度よく考える必要があります。
少し重い話しになってしまったので軽いデメリットをお伝えしておきましょう。交代勤務ではテレビを決まった時間に見ることが出来ません。つまり…毎週の連続ドラマやアニメ、スポーツなどが見ることが出来ません。
録画して楽しむほかありません。スポーツに関してはスマホなどの一切の情報を遮断して録画してから手に汗握るのが吉です。
まとめ
さて、ここまで読んでみて交代勤務についての感触はいかがでしょうか。
交代勤務していない人は絶対やらないぞと思ったか、やってみてもいいかなぁと思ったか…人それぞれですので正解はありません。交代勤務している人は辞めてやる!と思ったか、まぁ慣れてるし悪くもないかなという程度でしょうか?
それでは今回のおさらいをしておきましょう。
交代勤務の種類まとめ
交代勤務にはいくつかのパターンがあります。会社によって様々ですが、多少の会社ごとの違いはあれど似たようなパターンです。
- 2交代制
- 3交代制
- 4交代制
- 12時間制(4勤2休)
交代勤務のメリット
いくつかあるメリットをピックアップしておきます。このメリットが良いと感じる人には交代勤務が向いているかもしれません。
- 給料などの金銭面は良く、稼げる仕事
- 偉い人とずっと一緒にいなくて良いなどの精神的には健全
- 平日に用事を済ませやすいなどのプライベート的な利便性
- 残業時間は短め
交代勤務のデメリット
デメリットについても再確認しておきましょう。デメリットについて許容出来ない場合交代勤務をするべきではありません。
- 身体的にキツく規則正しい生活を送ることは出来ない
- 夜中の飲食店の少なさなどの不都合
- 休日が人と合わず世間からの孤独感を感じる
まとめ
さて交代勤務について知ることが出来て、客観的にメリットデメリットが分かったところで今回は終わりです。ここまで読んでくれたあなたが身体や心をを壊さずに気持ち良く働けることを願いっています!